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日々の想いをつらつらと・・・

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海と毒薬 遠藤周作

海と毒薬 (1960年) (角川文庫)海と毒薬 (1960年) (角川文庫)
(1960)
遠藤 周作

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実際に起きた相川事件を題材に人間の心理に
迫った作品。

第二次世界大戦末期に九州大で外国人の捕虜を生体解剖
する医者や看護婦。

実在の事件に沿って描いたのではなく
あくまでも生体解剖という出来事は背景として
登場人物の内面を見つめている。

外国人の捕虜はあっけなく生体解剖されてしまう。
そこに、ドラマチックなものを持って来ない所がいい。

あくまでも、作者が見つめたのは
解剖に係った人物の内面だから。

皆が死んでいく世の中だった。
病院で息を引き取らぬ者は、夜ごとの空襲で死んでいく。

良心の呵責と戦いながらも流されていく勝呂。

他人の死や苦しみに無感動で人の目や社会の
罰にしか恐れを感じない戸田。

子供を持てない体になり夫に裏切られ
虚無感の中を漂っている看護婦、上田。

罰は恐れても罪を恐れない様な戸田の心理に
寒気を覚えたが、誰もが持っていながら認めたくない
一面の様に思えた。

私なら解剖に係らなかったと言えるだろうか・・・

年老いた勝呂が呟く様に
「仕方がないからね。あの時だってどうにも
仕方がなかったのだが、これからだって自信がない。
これからも同じような境遇におかれたら僕はやはり
アレをやってしまうかもしれない・・・・アレをねえ。」
と私も言いやしないだろうか。

この本を読むのは2度目で、前に読んだ時は
(多分高校生くらいだったと思うけど)
あんまりいいと思わなかった。

でも今回はとても引き込まれ面白く読めた。

それって、自分も年取って登場人物が抱える
暗い海を自分も抱えたってことかな^^;





「ダバダ~」で始まるコーヒーのCMに
懐かしの遠藤周作先生の映像が使われている。
それで、またこの本を取り出して読んでみたのだ^^

私の持ってる61年発行の表紙は趣味が悪い

手術室を真上から撮った写真で、手術台に乗せられた
胸の膨らみを半分除かせた不細工な女と
マスクをした医者が写っている^^;

○○文庫らしいといえばらしいけど最悪だね

逆にこの表紙見て本を購入した人も内容に
裏切られるよね。

この表紙、どっちにもつみつくり。。。
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